• NEW

04. 森口豁・ドキュメンタリーの世界―沖縄そして〈ヤマト〉

申し込み価格(税込):
32,000


米軍支配下から本土復帰後まで、沖縄の人びとの苦悩をテレビドキュメンタリーの世界で描き続けた森口豁さん。PARC自由学校では、「森口豁・沖縄を見つめる映像の世界」の講座を2年にわたって行い、好評をいただきました。森口さんは、沖縄以外のテーマにおいても、署名性の高い優れたドキュメンタリーを作り続けました。戦争の傷跡、教育の右傾化、原発、米軍による深刻な被害、国家的なイベントの裏側、そして日本国憲法など…沖縄と〈ヤマト〉を行き来する視点によって切り取られたその貴重な記録群からは、今日までつながる私たちの社会の課題が見えてきます。今回も毎回の案内人はジャーナリスト・永田浩三さんが務めます。
※上映作品は変更となる場合がございます。また、過去講座の上映作が一部含まれます。

●2019年6月ー10月
●原則として水曜日 19:00ー21:00
●全8回/定員30名
●受講料 32,000円





※初めて自由学校通年講座を受講される方は別途入学金10,000円が必要となります。
数量:

講師&コーディネーター


森口 豁(ジャーナリスト)

「沖縄」は日本を映す鏡ー。これは半世紀余り沖縄と向き合ってきた私の結論です。沖縄の島々の軒下から見えてきたのは、この国の底知れぬ闇の深さでした。無自覚なヤマトと、そんなヤマトに苛立ち続ける沖縄を往還しながら、私がまなざしたものは?

●主著:『だれも沖縄を知らない・27の島の物語』筑摩書房 2005/『子乞い 沖縄孤島の歳月」凱風社 2000

1937年東京生まれ。59年、玉川大学を中退し米軍政下の沖縄に移住。琉球新報記者や日本テレビ「特派員」として活躍。東京転勤後も沖縄に通い続け、ドキュメンタリー番組28本を製作。『ひめゆり戦史・いま問う国家と教育』などで第17回テレビ大賞優秀個人賞などを受賞。過疎と抗う鳩間島のルポ『子乞い・沖縄孤島の歳月』は連続テレビドラマ「瑠璃の島」にもなった。「沖縄を語る一人の会」代表。


永田浩三(武蔵大学 教授/ジャーナリスト)

森口さんのまなざしは、いつも、時代の中で翻弄される人、声を上げられない人たちに注がれてきました。本土を舞台にした作品も含めて、日本社会は何を破壊し捨ててきたのかを見つめ、改めて沖縄を考えます。

●主著『ヒロシマを伝える 詩画人・四國五郎と原爆の表現者たち』WAVE出版 2016 /『奄美の奇跡』WAVE出版 2015

1954年大阪生まれ。1977年NHK入社。ディレクターとして教養・ドキュメンタリー番組を担当。プロデューサーとして『クローズアップ現代』『NHKスペシャル』『ETV2001』等を制作。2009年から武蔵大学社会学部教授。「表現の不自由展」共同代表。映画『60万回のトライ』共同プロデューサー。

6/26 『あの道を歩まぬために・ある戦中派教師の国家』(1981年)/ 『戦世の語り部先生 沖縄教研集会から』(1978年)

『あの道を歩まぬために・ある戦中派教師の国家』
卒業式の「君が代斉唱」のとき、教え子たちに「回れ右」の号令をかけた公立高の老教師。なぜ? そのとき生徒たちは? 忍び寄る右傾化の影に教育現場は…。ほか1本。

7/10 『戦争を考える・出陣学徒 生と死の証言』(1980年)/ 『戦争をみつめる・ホアンさんの海ゆかば』(1979年)

『戦争を考える・出陣学徒 生と死の証言』
兵力不足を補うために昭和18年10月に始まった学徒出陣。二十歳前後の若者たち約13万人が学窓を離れ、戦地へ送られた。神風特攻作戦で命を落としたり、異国のジャングルで餓死した者、生きて還りながら「戦犯」として 死刑になった者…。 彼らの生と死を通して戦争を考える。ほか1本。

8/7 『軍拡の時代に・ファントムと母子像』(1983年)/ 『軍拡の時代に・森の中から軍靴の響きが聞こえる』(1984年)

『軍拡の時代に・ファントムと母子像』
娘と幼い孫二人を米軍機墜落事故で失った横浜・緑区の土志田勇さんは、悲劇の再発なきことを願って「母子像」建立を思い立つ。「娘にもう一度我が子を抱きしめさせてあげたい」「場所は人目の多い横浜の「港の見える丘公園」がよい…」。だが、思いもよらない障害が父の前に立ちはだかった。ほか1本。

9/4 『俺の鉄工所と安保』(1980年) / 『生き埋めの冬 24年目のスモン患者』(1978年)

『俺の鉄工所と安保』
1964年、厚木基地に隣接する鉄工所に米軍機が墜落。工場主の館野さんは子ども3人と従業員2人を失った。さらに国は舘野さんの土地を危険区域に指定し、奪った。森口は舘野さんのたった一人の闘いに密着した。ほか1本。

9/18 『東京に原発がやって来る!?』(1981年)/ 『踊らにゃ損ソン万博音頭・つくば博周辺事情』(1985年)

『東京に原発がやって来る!?』
東京・杉並の市民グループが原発の「東京誘致」を呼びかける街頭署名運動を始めた。「大都会のど真ん中に危険な原発を!」 戸惑い、驚く街の人たち。署名簿を挟んで繰り広げられるグループのメンバーと街の中の普通の市民が繰り広げる「本気の議論」から見えてきたものは…。ほか1本。

10/2 『いまこそ訴える/私の日本国憲法考』 (1981年)/ 『激突死』(1978年)

『いまこそ訴える/私の日本国憲法考』
5人の識者が、憲法記念日に因み、国家の最高機関の門の前でそれぞれの「我が思い」を訴える。鎌田慧さんは防衛庁前で、清水英夫氏は最高裁門前で、中山千夏さんは首相官邸前で、そして岡本愛彦さんは米大使館前で…。彼らの「直訴」はこの国政の歪みを浮かび上がらせる。ほか1本。

10/16 『沖縄の十八歳』(1966年)/ 『熱い長い青春・ある沖縄の証言から』(1972年)

『沖縄の十八歳』
コザ高校3年の内間安男は、沖縄玉砕を記念して行われる慰霊と平和の行進に参加した。級友からは、復帰を喜ぶだけでなく疑問視する声があがっていた。そんななか山口衆議院議長が沖縄にやって来る。内間は沖縄の若者の苦悩を綴った直訴状を山口に手渡す。森口は直訴状のシーンで完全に実音をカットするという演出を選んだ。それはなぜだったのか。ほか1本。

10/19(土)14:00ー17:00 『沖縄戦の図-佐喜真美術館への誘いー』(1998年)/ 『一幕一場・沖縄人類館』(1978年) / 『戦世の六月・「沖縄の十八歳」は今』(1983年)

『沖縄戦の図-佐喜真美術館への誘いー』
「原爆の図」で知られる丸木俊と丸木位里が描いた「沖縄戦の図」は、普天間基地に近接する佐喜真美術館のなかでひときわ存在感を示している。この絵はどのような動機で生まれ、どのような過程を経て完成したのか。ほか2本。