06. グローバル経済と民主主義の未来 ールールを決めるのは誰か
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06. グローバル経済と民主主義の未来 ールールを決めるのは誰か

申し込み価格(税込):
30,000


1980年代以降、新自由主義に基づく規制緩和、自由貿易が広がった結果、グローバル企業の力が拡大する一方で、貧困や格差など多くの負の影響が世界各国で起こっています。同時に極右的な政治勢力の台頭や、トランプ大統領による「米中貿易戦争」など、世界経済の未来はますます見通せなくなっています。しかし新自由主義へ対抗する民衆の運動は新たな地平を切りひらきつつあります。米国では民主的社会主義が若い世代の支持を高め、イギリスではコービン労働党の福祉国家政策が熱烈な支持を得ています。世界に貧困と格差を生み出し、民主主義をも後退させてきた新自由主義に対する運動と実践の原動力はどこにあり、誰が担っているのでしょうか? また周回遅れの民営化や自由貿易の推進など、世界の動きから完全に外れているように見える日本の問題は何なのでしょうか? 暮らしや民主主義という価値を世界の人びとと共有し、どのように連動していけるのかを考えます。

●2019年 6月ー11月
●原則として隔週火曜日19:00ー21:00
●全9回/定員30名 
●受講料:30,000円




※初めて自由学校通年講座を受講される方は別途入学金10,000円が必要となります。

イメージ写真: cc Paul Stein via Flickr
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6/4 私たちはどこに立っているのか ?新自由主義の臨界点で

中山智香子(東京外国語大学 総合国際学研究院 教授)

自由主義の国際的政治経済制度は、20世紀の重要な枠組であった。世界大戦の反省から、理念としても受け入れられた。しかしそこには矛盾や強制力が含まれ、これが次第に露わになった。この経緯を概観し構造をつかむ。

●主著:『経済戦争の理論―大戦間期ウィーンとゲーム理論』勁草書房 2010/『経済ジェノサイド:フリードマンと世界経済の半世紀』平凡社新書 2013
●参考文献:木畑洋一『二〇世紀の歴史』岩波新書 2014
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6/18 欧州債務危機と緊縮政策 ーフランスのイエロー・ベスト運動は何に怒っているのか

菊池恵介(同志社大学グローバル・スタディーズ研究科 教員)

昨年の11月以来、イエロー・ベスト運動がフランスを揺るがしている。その担い手は大都市の周辺部や地方の底辺層だ。政治に絶望し、組合との絆も薄い彼らは何に怒っているのか。底辺から登場したこの新たな民衆運動の背景を考える。

●主著:『近代世界システムと新自由主義グローバリズム―資本主義は持続可能か?』(共編著)作品社 2014
●参考文献:菊池恵介「欧州債務危機と緊縮の《鉄の檻》―ギリシャの反緊縮運動からイギリスのEU離脱へ」『季刊 ピープルズ・プラン』No.74 ピープルズ・プラン研究所 2016/菊池恵介「『ポピュリズム台頭』の元凶は白人貧困層か?―フランス大統領選にみるポピュリズム論の誤謬」『RONDO』No.1 同志社大学グローバル・スタディーズ学会 2017
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7/2 米国政治を変革しつつある若い「社会主義者」たち

宮前ゆかり(リサーチャー/翻訳家)

経済、労働、医療、環境の問題に取り組む世界的な市民運動の連帯が急速に広がっています。日本の皆さんは市民運動についてどのような展望をお持ちですか?民主制度を支える強い底辺を持つ市民運動には何が必要だと思いますか?「階級闘争」という視点から今の日本の政治を考えたことはありますか?一緒に考えてみませんか?

●主著・訳書:グレッグ・ミッチェル『ウィキリークスの時代』(訳書)岩波書店 2011/「民主党を変革しつつある社会主義者たち―グラスルーツの運動はアメリカを変えるか」『世界』2018年12月号 岩波書店
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7/16 公共サービス再公営化と民主的な公的所有の形 ―コービン英労働党を支える市民層

岸本聡子(トランスナショナル研究所(TNI)パブリックオルタナティブ プログラムコーディネーター)

EU離脱問題で分断される英国。しかしコービン率いる労働党の「多数のために、少数ではなく」はぶれることなく政策議論は深化。それを支えるのは、普通の人が住宅、医療、教育を享受できる社会を目指す市民や学者たち。

●主著:『再公営化という選択-世界の民営化の失敗から学ぶ』(共編著)トランスナショナル研究所 2019
●参考文献:岸本聡子『安易な民営化のつけはどこにー先進国に広がる再公営化の動き』(共著)イマジン出版 2018/岸本聡子『いま、イギリス労働党がすごい。入門から一気にコアな議論にご案内
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7/30 「南」から見た新自由主義の30年―改革の希望と現実に揺らぐ中南米諸国

狐崎知己(専修大学経済学部 教授)

左右両極に政治の振り子が大きく揺れ動く中南米。絶え間ない政治経済危機のなかで、日常性から豊かさを問い直し、尊厳を回復する人びとの営みを紹介します。

●主著:『グアテマラ内戦後 人間の安全保障の挑戦 (みんぱく実践人類学シリーズ)』(共編著)明石書店 2009/『平和・人権・NGO―すべての人が安心して生きるために』(共編著)新評論 2004/『国際開発の地域比較―アジア・アフリカ・ラテンアメリカの経験』(共著)中央経済社 2000
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9/17 「米中貿易戦争」の本質とは? ―デジタル経済の覇権争いと日本の立ち位置

朱 建榮(東洋学園大学 教授)

米中貿易摩擦自体は「氷山の一角」に過ぎず、水面下では中国の全面的台頭に対する現存の大国による抑え込み、すなわち典型的な「ツキディデスの罠」です。
米中間の覇権争いの現状と行方を説明し、その上で日本は中長期的に見てどのように対策を考えるべきか、ヨーロッパ、韓国などの対応を紹介しながら共に思考していきたいと思います。

●主著・訳書:『中国外交 苦難と超克の100年』PHP研究所 2012/呉 士存『中国と南沙諸島紛争―問題の起源、経緯と「仲裁裁定」後の展望』(訳書)花伝社 2017
●参考文献:朱建榮『世界のパワーシフトとアジア―新しい選択が迫られる日本外交』(編著)花伝社 2017
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10/15 「民営化」は万能薬か? ―生きるための基盤としての「公共」を取り戻す

尾林芳匡(弁護士)

鉄道から保育園・体育施設まで、「民営化」が進んでいます。現場の経費が削られ、株主や役員が巨額の配当・報酬を得ています。民営化途上での反対運動の例や、外国での水道再公営化も広がっています。市民の立場で「民営化」と「公共」の意味を考えましょう。

●主著:『新 自治体民営化と公共サービスの質』自治体研究社 2008/『PFI神話の崩壊』(共編著)自治体研究社 2009/『水道の民営化・広域化を考える(改訂版)』(共編著)自治体研究社 2019
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11/1(金) 日本での「反緊縮」は可能か?―みんなのための経済政策を考える

松尾 匡(立命館大学経済学部 教授)

日本では今、5割を超える人が「生活が苦しい」と答えています。1990年代以降の日本の新自由主義政策を検証しつつ、これを根本的に転換する政策と政治のあり方を考えます。

主著:『この経済政策が民主主義を救う:安倍政権に勝てる対案』大月書店
2016/『そろそろ左派は<経済>を語ろう―レフト3.0の政治経済学』(共著)亜紀書房 2018
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11/12 持続可能な「共感資本社会」へ―仕事・人・地域のあり方を変える

新井和宏(株式会社eumo 代表取締役)

SDGsやESGという言葉が一般的に使われるようになってきました。持続可能な社会を構築する上で、重要なのが共感です。共感資本社会とはどのような社会なのか。テクノロジーの使い方が、仮想通貨からソーシャルコインに進化して、共感マネーが社会を巡っていくこれからの時代について語ります。

●主著:『投資は「きれいごと」で成功する―「あたたかい金融」で日本一をとった鎌倉投信の非常識な投資のルール』ダイヤモンド社 2015/『持続可能な資本主義』ディスカヴァー・トゥエンティワン 2017
●参考文献:新井和宏『持続可能な資本主義-100年後も生き残る会社の「八方よし」の経営哲学』ディスカヴァー携書 2019/新井和宏『幸せな人は「お金」と「働く」を知っている』イースト・プレス 2017
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大江正章(PARC 共同代表/ジャーナリスト)

「地縁・血縁・社縁から、知縁・結縁・地域縁へ」。地域を資本=ベースに、人や企業やNGOを結びつけて関係性が豊かな都市・農山村を創ることができると思います。

●主著:『地域に希望あり―まち・人・仕事を創る』岩波新書 2015/『地域の力―食・農・まちづくり』岩波新書 2008
●参考文献:ステファーノ・バルトリー二著、中野佳裕訳・解説『幸せのマニフェスト―消費社会から関係の豊かな社会へ』コモンズ 2018/柳澤大輔『鎌倉資本主義-ジブンゴトとしてまちをつくるということ』プレジデント社 2018
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<特別講座>主権国家と民主主義はグローバル資本主義をいかに規制できるか

世界で広がる反グローバリズムの要因を分析した上で、今後求められる経済のあり方を、国家、市場、民主主義の3者の関係からお話いただきます。

講師:柴山桂太(京都大学大学院人間・環境学研究科 准教授)
専門は経済思想。主な著書にグローバル化の終焉を予見した『静かなる大恐慌』(集英社新書)、『グローバリズム その先の悲劇に備えよ』(共著/集英社新書)、エマニュエル・トッドとの共著『グローバリズムが世界を滅ぼす』(文春新書)など多数。

日程:10月―11月で調整中 19:00―21:00
場所:(千代田区内を予定)
参加費:1000円(予定)
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