講師:中津川浩章
ブルーバイオレットの線描を主体とした大画面のドローイング・ペインティング作品を「記憶・痕跡・欠損」をテーマに国内外で展覧会開催。アートによる社会変革、「できないことからつながる社会」を目指す。障害者施設工房集、アール・ド・ヴィーヴルのアートディレクション、展覧会の企画・プロデュース、大学・専門学校でアートを通したコミュニケーションスキル開発やデザイン・美術教育に携わる。福祉、教育、障害など、具体的な社会とアートの関係性を問い直しつつ、障害の有無にかかわらず、子どもから大人まで、様々な人を対象としたアートワークショップ、講演、ライブペインティング等、被災地を含む全国各地へ。

<6/14>リレーして絵を描く 対話しながら一枚の絵を見てみよう その1
絵を見て感じたことを感じたまま話し共有し、グループワークから粘土で立体を作ります。参加者全員でリレーして一枚の絵を描きます。F・ベーコン、V・ゴッホ、エミリー・ウングワレーなどさまざまな時代の絵画を見て感じたことを話し合い表現します。
<6/28>古典絵画から現代性へ
カラヴァッジョ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、レン ブラント:写実性の神秘、見ること、光と影の表現
《ワーク:紙粘土、鉛筆》
写実性の神秘にポイントを置いた画家の作品を見ながら語り合い、キアロスクーロ(光と影の表現)や線を使ったさまざまな方法で写実ドローイングにチャレンジします。
<7/14(土)>【国立新美術館を訪ねる】ルーヴル美術館展
肖像芸術──人は人をどう表現してきたか
《ワーク:水彩》
国立新美術館へ行き、さまざまな肖像画を見て感じたこと、時代背景を話し合い、その印象や感じたことを言葉や絵画で表現します。
<7/26>プレゼンテーションと講評 その1
前期の講義で描いた作品について、どんな思いで何を感じながら作ったのかを発表します。自分でつくった作品を語ることでの気づき、他者の感想を聞くことで新たな発見があることでしょう。
<8/23>イメージと記憶の交差点
歴史的に重要なアート、広告写真を見て対話し、自分だけの写真集をつくります。
写真史とともにアンリ・カルテェ・ブレッソン、U・アッジェ、ダイアン・アーバス、広告写真などをレクチャー、語り合い、その後写真集を作ります。
<9/6>「シュルレアリスムと夢ドローイング」
夢日記からドローイングを描き、シュルレアリスムや無意識について考えます。
夢は自我や無意識の反映だけでなく、日々の生活や社会からの情報をも反映しています。シュルレアリスムの作品について対話しシュルレアリスムと関係する夢・無意識について考えます。そのあと、夢日記から水彩・クレヨンによる夢ドローイングをします。
<9/15(土)-9/16(日)>【東京近郊で1泊2日合宿】「自画像は語る」
フリーダ・カーロを中心とした様々な画家の自画 像を見て語り合い、様々な視点から自画像を描く。
《ワーク:自画像》
なぜアーティストたちは、自画像を描きつづけてきたのか? フリーダ・カーロ、レンブラント、ゴッホ、ピカソなどの作家の自画像を見て語り合います。作品を味わった後で、さまざまな角度から自己を観察し、じっくり時間をかけて自画像を制作します。
<10/4>自分って何だろう? アートセラピーとシュルレアリスム
《ワーク:写真でつくるマンダラ・コラージュ》
アートセラピーやそれに関係するアート、アーティストについて知り、マンダラ・コラージュの方法を使って体験します。
<11/3(土)>【埼玉県川口市を訪ねる 埼玉県川口市・アート施設「工房集」を 訪ねる】アウトサイダーアートの現場へ
世界的に活躍している作家を生み出している障害者のアート施設「工房集」の展覧会を訪問します。
<11/15>対話しながら一枚の絵を見てみよう その2
絵を見て感じたことを感じたまま話し共有し、グ ループワークから紙粘土で立体を作ります。
マーク・ロスコ、G・バゼリッツ、G・リヒターなどの現代絵画を見て感じたことを感じたまま話し共有し、個人ワークから絵を描きます。
<11/29>表現の本質って?
アールブリュットの作家の作品を見て、感じたこ とを話してみよう。
《ワーク:対話から制作。水彩、クレヨンなど》
アール・ブリュット、アウトサイダーアートの代表的な作品を見ながら、「表現すること」そのものについて考えてみましょう。ワークではグループで紙粘土で立体作品を作ります。
<12/13>プレゼンテーションと講評 その2
これまでに作った作品について、互いに感想や意見を出し合うことで、さらに深めます。アートは誰にでも表現でき、語れると実感することが大切です。時代や状況が変わっても、一人ひとりの生きるエネルギーとしてのアートの本質は変わりません。作って終わりではなく、時代を見る目と表現の楽しさを体験し、語り合いましょう!