02. 共に生きる社会のつくり方―「相模原障害者殺傷事件」から考える

02. 共に生きる社会のつくり方―「相模原障害者殺傷事件」から考える

申し込み価格(税込):
30,000


2016年の「相模原障害者殺傷事件」は、日本社会が見て見ぬふりをしようとしてきた問題を浮き彫りにしました。「障害者」、とりわけ知的・精神障害に直面する人びとを隔離することが生み出す社会のひずみが具現化したものともいえるかもしれません。この本質を問うことなく、犯人個人の問題として事件を過去のものへと流してしまうことは第二、第三の殺傷事件を黙認する社会にほかなりません。その一方で障害の有無から発生する亀裂を乗り越え、共に生きる社会をつくる取り組みはこれまでに少なからず行われてきました。それは障害の種類によっても異なる多様なものであり、また障害以外の排除とも戦う活動がいくつも取り組まれてきました。日本社会の隔離・差別・排除の構造に向き合うとともに、「共生社会」に近づくために行われてきた試みについて学び、話し合い、動き出すための講座です。

●2018年6月-11月
●金曜日 19:00-21:00 あるいは土曜日午後
●全9回/定員30名
●受講料 30,000円





※初めて自由学校通年講座を受講される方は別途入学金10,000円が必要となります。

(イメージ写真) CC : Jacobo Tarrio via Flickr
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<6/9(土)>障害平等研修を通して障害者差別と向き合う

久野研二(NPO法人障害平等研修フォーラム 代表理事/日本福祉大学 客
員教授/国際協力機構 国際協力専門員〈社会保障〉)

障害とは何か、どこにあるのか、私は何ができるのか。障害の社会モデルを基礎に発見型学習の方法論で行う障害平等研修を例に障害を考え行動しましょう。

◎主著:『ピア・ボランティア 世界へ─ピア(仲間)としての障害者の国
際協力』現代書館 2012/『障害者差別解消法を現場に生かす障害平等
研修入門(仮)』現代書館 2018年4月刊行予定 ◎参考文献:キャス・ギャ
レスピー=セルズ、ジェーン・キャンベル『障害者自身が指導する権利・
平等と差別を学ぶ研修ガイド』明石書店 2005/オードリー・キング『障
がいって、なあに』明石書店 2004
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<6/29>相模原障害者殺傷事件とはなんだったのか

立岩真也(立命館大学 教授)

「相模原障害者殺傷事件」から2年。あの事件は社会にどのような影響を与えたのか? 日本社会は進歩しているのか? 後退しているのか?

◎主著:『相模原障害者殺傷事件─優生思想とヘイトクライム』(共著)青
土社 2017/『精神病院体制の終わり─認知症の時代に』青土社 2015
02. 共に生きる社会のつくり方―「相模原障害者殺傷事件」から考える

<7/13>「死ぬ権利」は本当に必要なのか──尊厳死を考える

川口有美子(NPO法人ALS/MNDサポートセンターさくら会 理事)

最近話題の「安楽死」「平穏死」「リビングウィル」の実態は? 「治療選択(治療拒否)」が真の自己決定になり得るには? 終活の前に必要な情報を提供します。

◎主著:『逝かない身体─ALS的日常を生きる』医学書院 2009/『末期
を超えて─ALSとすべての難病にかかわる人たちへ』青土社 2015 ◎
参考文献:立岩真也『唯の生』筑摩書房 2009/立岩真也『良い死』筑摩
書房 2008
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<7/27>障害児も健常児も一緒に学ぶ──インクルーシブ教育の可能性

一木玲子(大阪経済法科大学 客員研究員)

皆さんは、子どもの頃障害のある友人と一緒に勉強しましたか? インクルーシブ教育は国際スタンダードになりつつあります。本講座では、その可能性について考えます。

◎主著:『分けないから普通学校のない国─カナダBC州のインクルーシ
ブ教育』(共著)アドバンテージサーバー 2015/『平成22年度障害のあ
る児童生徒の就学形態に関する国政比較調査報告書』(第三章イタリアを
執筆)内閣府 2010
◎参考文献:一木玲子「合理的配慮の提供を阻害す
るもの」『教育と文化』81号アドバンテージサーバー 2015/一木玲子「日
本はインクルーシブ教育を実現する方向に向かっているのか」『女も男
も』No.128 教育労働センター 2016
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<9/8(土)>大規模障害者施設をめぐる議論と歴史

太田修平(障害者の生活保障を要求する連絡会議)

これまで障害者政策の基本は、施設や病院への隔離収容でありました。障害者権利条約が批准された今日において、ようやく在宅へとシフトされつつあります。施設は障害者にとり、墓場の一歩手前の通過点といった社会に染みついた意識が、相模原事件の本質ではないかと考えます。皆さんと大いに議論したく思います。

◎主著:『強者の政治から弱者の政治へ─日本を変える30の提言』(共著)
第三書館 1990/『日本はこれでいいのかな─私たちをとりまくAMP
O』(共著)第三書館 1983 ◎参考文献:『季刊 福祉労働153号 相模原・
障害者施設殺傷事件─何が問われているのか』現代書館 2016/『現代思
想2016年10月号 緊急特集=相模原障害者殺傷事件』青土社 2016
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<9/28>共生の試み--依存症患者と共に生きる社会を目指して

上岡陽江(ダルク女性ハウス 代表)

社会からの排除にどのように立ち向かうのか? 薬物依存症からの回復を望む女性たちの取り組みをご紹介いただきます。

◎主著:『ハームリダクションとは何か─薬物問題に対する、あるひとつ
の社会的選択』(共編著)中外医学社 2017/『生きのびるための犯罪(み
ち)』(共著)イースト・プレス 2012

<10/12>「生きづらさ」の中の触法障がい者

及川博文(一般社団法人東京TSネット 代表理事/ PandA社会福祉士事務所 代表)

近年、高齢者や障がい者の再犯を防ぐ手立てが議論されていますが、なぜ触法行為に至ってしまうのか、これまでの支援をもとに本当に必要な支援は何かを考えていきましょう。

◎主著:『更生支援計画をつくる─罪に問われた障害のある人への支援』
(東京TSネット編)現代人文社 2016
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<10/26>どんな障害があってもいつでも受け入れる ──みぬま福祉会の取り組み

松本哲(社会福祉法人みぬま福祉会 総合施設長)

この講義では、障害のある人達との関わりや活動を通して感じた、社会の在り方、私たち自身の存在の意味、人として生まれ、幸せにそして豊かに生きていく事とはどんなことなのかを考えていきます。

◎主著:『その花が咲くとき─障害者施設「川口太陽の家」の仲間たち』
サンパティックカフェ 2017
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<11/9>【ディスカッション】「共生社会」実現への道

受講生全員で講義を振り返り、共生社会を実現していくための次の一歩を考えましょう。