01. ポピュリズムの光と影―民主主義の敵か、改革の希望か?

01. ポピュリズムの光と影―民主主義の敵か、改革の希望か?

申し込み価格(税込):
30,000


トランプ大統領の誕生や、英国のEU離脱の原動力として、あるいは、小泉純一郎元総理や橋下徹元大阪市長などに対する批判として、「ポピュリズム」という言葉が多く使われております。しかし、現代のポピュリズムを捉えるためには、安易に「排外主義」「大衆迎合主義」といった批判的な言葉で片付けてしまうのではなく、
歴史を追って比較政治学的な視点から考える必要があります。そこで、この連続講座では、そもそもポピュリズムとは一体何なのか、その功罪を冷静に分析していきます。さらに、民主主義を阻む要因としてのポピュリズムからいかにして自由になれるか、オルタナティブな道も議論していきます。

●2018年6月-11月
●原則として火曜日 19:00-21:00
●全9回/定員30名
●受講料 30,000円





※初めて自由学校通年講座を受講される方は別途入学金10,000円が必要となります。

(イメージ写真) CC : Vitor Marinho via Flickr
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<6/20>世界を揺り動かすポピュリズムとは何か

水島治郎(千葉大学法政経学部 教授)

ポピュリズムについて考える前提として、ポピュリズムとは何を指すのか、なぜ近年拡大しているのか、国による違いはなぜ生じるのかといった基本的な視座を提供したい。

◎主著:『ポピュリズムとは何か─民主主義の敵か、改革の希望か』中公新書 2016/『保守の比較政治学─欧州・日本の保守政党とポピュリズム』岩波書店 2016 ◎参考文献:遠藤乾『欧州複合危機-苦悶するEU、揺れる世界』中公新書 2016/国末憲人『ポピュリズムと欧州動乱─フランスはEU崩壊の引き金を引くのか』講談社+α新書 2017
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<7/6(金)>日本ではなぜポピュリズムの本質が理解されないのか? ──反グローバリズム運動が示す人びとの「怒りの政治」

柴山桂太(京都大学 准教授)

自由貿易推進の中で疲弊する地域経済や雇用などを背景としたポピュリズムと反グローバリズムとの関係、そして日本の政治・経済状況の問題点とは。

◎主著:『静かなる大恐慌』集英社新書 2012/『グローバリズム その先の悲劇に備えよ』(共著)集英社新書 2017
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<7/18>エリート支配からの解放の原動力 ──ラテンアメリカの政治と社会運動から

藤田 護(慶應義塾大学環境情報学部 専任講師)

ラテンアメリカにおける民衆運動と左派政治の躍進にとって、ポピュリズムがどのような役割を果たしたのか、それは欧米を中心とする先進国における動きとどこが異なるのか、その思想的・実践的な違いを紹介。

◎主著:「2003年10月政変から改憲議会へ─ボリビア政治情勢への視点」藤岡美恵子、中野憲志(編)『グローバル化に抵抗するラテンアメリカの先住民族』現代企画室 2005/「ボリビアにおける2000年代左派アジェンダの検討─先住民による権力獲得、多層的共存、現状を切り開く思想」村上勇介、遅野井茂雄(編)『現代アンデス諸国の政治変動─ガバナビリティの模索』明石書店 2009
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<9/19>「橋下現象」から考える政治とマスメディア ──劇場政治からフェイクニュースへ

松本 創(ノンフィクションライター)

大阪を席巻し、今なお禍根を残す「橋下現象」を手がかりに、小泉ブームや小池劇場、さらにはトランプ大統領誕生にも通じるマスメディアの問題を考えてみたいと思います。

◎主著:『誰が「橋下徹」をつくったか─大阪都構想とメディアの迷走』140B 2015/『軌道 福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い』東洋経済新報社 2018(4月刊行予定) ◎参考文献:角岡伸彦、西岡研介、家鋪渡、宝島「殉愛騒動」取材班『百田尚樹「殉愛」の真実』宝島社 2015/大野裕之『チャップリンとヒトラー─メディアとイメージの世界大戦』岩波書店 2015
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<9月予定>日本型ポピュリズム政治の源泉をたどる ──戦前期における政党政治の失敗と戦争の時代

筒井清忠(帝京大学文学部 教授)

戦前政治における大衆とポピュリズムの分析を通じて、「日本型ポピュリズム」について、また日本におけるデモクラシーの可能性について論じていただきます。

◎主著:『戦前日本のポピュリズム─日米戦争への道』中公新書 2018/『帝都復興の時代─関東大震災以後』中公文庫 2017

<10/3>メディアと広告 ──電通が先導する憲法改正国民投票と東京五輪

本間 龍(作家)

ポピュリズムを生み出す最大装置であるメディアは、巨額の広告費によって操作される。巨大広告代理店・電通がどのように国民投票と東京五輪に介在しているかを解説します。

◎主著:『原発プロパガンダ』岩波新書 2016/『メディアに操作される憲法改正国民投票』岩波ブックレット 2017 ◎参考文献:本間 龍『電通巨大利権─東京五輪で搾取される国民』サイゾー 2017
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<10/17>現代ドイツのポピュリズムと排外主義

板橋拓己(成蹊大学法学部 教授)

本講義では、現代ドイツのポピュリズムと排外主義をとりあげます。とくに、ドイツ
の歴史的・制度的な特徴を丁寧に説明し、他国のポピュリズムとの異同を明らかにします。

◎主著:『アデナウアー─現代ドイツを創った政治家』中公新書 2014/『黒いヨーロッパ─ドイツにおけるキリスト教保守派の「西洋(アーベントラント)」主義、1925〜1965年』吉田書店 2016
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<10月予定>なぜ〈私〉の声は政治に反映されないの? ──選挙制度の問題と政治参加の可能性

三浦まり(上智大学法学部 教授)

現在の「勝手に決められてしまう政治」が生まれた背景には、選挙制度のあり方と政治参加の不足があります。選挙制度の問題点を理解した上で、政治参加を深め、民主主義の空洞化を食い止める方策を探ります。

◎主著:『私たちの声を議会へ─代表制民主主義の再生』岩波書店 2015/『日本の女性議員─どうすれば増えるのか』(編著)朝日選書 2016
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<11月予定>草の根からの民主主義をどう実践していくか

福山哲郎(参議院議員/立憲民主党 幹事長)

長期化する安倍政権のもと国民・市民のためでなく永田町の論理で政治が進められる中で、2017年10月に結党して1カ月足らずの選挙で1100万票を獲得した立憲民主党が多くの市民からの期待を集めています。市民社会との対話を重視する同党の福山哲郎氏に、草の根からの民主主義の実現について、そのビジョンと具体的な取り組みについてお話しいただきます。
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