◆講師:武藤一羊(ピープルズ・プラン研究所 運営委員)
今年は思い切って、スラヴォイ・ジジェク(Slavoj Zezek)の『暴力(“Violence”)』を読むことにしました。ヨーロッパを舞台に反資本主義の立場で目覚ましく活躍するジジェクはスロヴェニア出身の一筋縄ではいかない思想家です。「現代思想」が苦手の私の手にあまる相手ですが、「人道主義」の言辞と偽善的な非暴力が覆い隠す見えない暴力についてのこの書物の小気味よい問題切開に強く共感して、参加者のみなさんと一緒に挑戦してみることにしました。この本の副題は「6つの斜めからの省察」ですが、「斜めから」というのは「暴力と直接向き合うことは、暴力を神秘化する」ことになるからだと言います。ジジェクを通じて「暴力」がどんな姿で立ち現れるか、それが今年のポイントです。
◎主著:『戦後レジームと憲法平和主義─“帝国継承”の柱に斧を』れんが書房新社 2016/『潜在的核保有と戦後国家─フクシマ地点からの総括』社会評論社 2011/『アメリカ帝国と戦後日本国家の解体─新日米同盟への抵抗線』社会評論社 2006 ◎共訳書:ジャイ・セン他『世界社会フォーラム─帝国への挑戦』 作品社 2005
◎主著:『戦後レジームと憲法平和主義─“帝国継承”の柱に斧を』れんが書房新社 2016/『潜在的核保有と戦後国家─フクシマ地点からの総括』社会評論社 2011/『アメリカ帝国と戦後日本国家の解体─新日米同盟への抵抗線』社会評論社 2006 ◎共訳書:ジャイ・セン他『世界社会フォーラム─帝国への挑戦』 作品社 2005

◎日程
第1回:5/24(水)
第2回:6/7(水)
第3回:6/21(水)
第4回:7/5(水)
第5回:7/19(水)
第6回:9/6(水)
第7回:9/20(水)
第8回:10/4(水)
第9回:10/18(水)
第10回:11/1(水)
第11回:11/15(水)
第12回:11/29(水)
第13回:12/13(水)
第14回:1/10(水)
第15回:1/24(水)
◎こんな人におすすめ!
・一冊の本を深く読み込む力を身につけたい方
・「暴力」に関する現代思想や哲学的考察に興味のある方、知りたい方
◎クラスの進め方
各回の予習箇所について、参加者が一人約1ページずつ、文章を訳していきます(挙手制)。そして、テキストの内容に関するディスカッションを日本語で講師と参加者で行います。英文の読解力を高めたい人にピッタリのクラスです。武藤一羊さんの鋭いコメントも魅力の一つ。