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06. 殺されない・殺させない社会のために―相模原障害者殺傷事件に突きつけられた課題を考える
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06. 殺されない・殺させない社会のために―相模原障害者殺傷事件に突きつけられた課題を考える

申し込み価格(税込):
34,000


2016年7月に起きた相模原障害者殺傷事件。社会に強い衝撃を与えた一方で、報道において加害者の残虐性ばかりが強調され、偶発的な事件だったかのように片づけられていった印象が否めません。いまだ、19人の被害者の名前や人物像も明かされないままです。また、ネット上では加害者の犯行動機を一部容認するような論調も見受けられ、この事件が残した禍根の深さがうかがえます。私たちの社会に巣食う負の思考がもっとも残酷なかたちで立ち現れたこの事件を乗り越えるために、そしてもう二度とこうした惨劇を繰り返さないために、突きつけられた社会の課題について語り合います。

●2017年6月-12月
●原則として金曜日 19:00-21:00 または土曜日午後
●全11回/定員30名
●受講料 34,000円




※初めて自由学校通年講座を受講される方は別途入学金10,000円が必要となります。

(イメージ写真) CC : zeevveez via Flickr
数量:

<6/9 (金)>【オリエンテーション】「加害者」は誰だったのか、報道から考えよ

永田浩三(武蔵大学教授/ジャーナリスト)

報道の現場もまた苦悩のなかにあります。殺害された方たちが匿名でいいのか、事件を生んだ現代とは何か、明らかになったことは何か。答えはどれも簡単ではありません。みなさんといっしょに考えましょう。

◎主著:『ベン・シャーンを追いかけて』大月書店 2014/『ヒロシマを伝える─詩画人・四國五郎と原爆の表現者たち』WAVE出版 2016 ◎参考文献:「緊急特集=相模原障害者殺傷事件」『現代思想』 2016年10月号 /横田弘『障害者殺しの思想 増補新装版』現代書館 2015
06. 殺されない・殺させない社会のために―相模原障害者殺傷事件に突きつけられた課題を考える

<6/16 (金)>優生学の歴史と日本社会の今とこれから

市野川容孝(東京大学大学院総合文化研究科 教授)

19世紀末に生まれた優生学の歴史をふりかえりつつ、日本社会の今とこれからを考えます。

◎主著:『優生学と人間社会─生命科学の世紀はどこへ向かうのか』(共著)講談社現代新書 2000/『障害学への招待』(共著)明石書店 1999 ◎参考文献:優生手術に対する謝罪を求める会 (編) 『優生保護法が犯した罪─子どもをもつことを奪われた人々の証言』現代書館 2003
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<7/8 (土)>当事者が語る「家族」「施設」そして「自立」

コーディネーター:菅原和之(地域福祉ユニオン東京 執行委員)


横山晃久(自立生活センターHANDS世田谷 理事長)

世界中が、きな臭くなっている今、多様性を認め合うべきです。それが差別をなくすことにつながり、人間社会の成長にもつながると思います。

◎主著:『自立生活運動と障害文化─当事者からの福祉論』(共著)現代書館 2001 ◎参考文献:保坂展人『相模原事件とヘイトクライム』岩波ブックレット 2016


小田島栄一(ピープルファーストジャパン 副会長)

知的障害者が入所施設に入るのではなく、地域の中で当たり前に、自由でのびのび生きるためには、社会の制度や地域がどう変わればいいのでしょうか? 支援の現場からお話しいただきます。

◎参考文献:ピープルファースト東久留米『知的障害者が入所施設ではなく地域で暮らすための本─当事者と支援者のためのマニュアル』生活書院 2007

<8/5 (土)> 亡くなられた方々は、なぜ地域社会で生きることができなかったのか 障害者の地域自立生活と「介助」のこれから

渡邉琢(日本自立生活センター 介助コーディネーター/ピープルファースト京都)

犠牲者はなぜ地域社会でなく入所施設で暮らさざるをえなかったのか。この講義では、障害者を支え続けることのできない「地域社会」の課題について考えたいと思います。

◎主著:『介助者たちは、どう生きていくのか』生活書院 2011 ◎参考文献:
渡邉琢「亡くなられた方々は、なぜ地域社会で生きることができなかったのか???相模原障害者殺傷事件における社会の責任と課題」(SYNODOS2016年8月9日付け )/渡邉 琢「障害者地域自立生活支援の現場から─あたり前の尊厳とつながりが奪われないために」『現代思想』2016年10月号
06. 殺されない・殺させない社会のために―相模原障害者殺傷事件に突きつけられた課題を考える

<9/9 (土)> 少数派の排除、暴力を生む 試される「共生社会」という理念

熊谷晋一郎(東京大学先端科学技術研究センター 准教授)

暴力の問題に向き合うことで、共生社会の条件を抽出してみましょう。

◎主著:『リハビリの夜』医学書院 2009/『痛みの哲学』青土社 2014 ◎参考文献:熊谷晋一郎「相模原の事件について思うこと」『情報誌・障害をもつ人々の現在』93号 /熊谷晋一郎「『語り』に耳を傾けて 分岐点を前に」『世界』2016年10月号
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<10/6 (金)> 介助者として働き、生きる?やがて、当事者になる

杉田俊介(批評家)

事件について、そして現在のこの国を覆う優生思想の問題について、介助者という立場から考えてみたいと思います。

◎主著:『無能力批評─労働と生存のエチカ』大月書店 2008/『非モテの品格ー男にとって「弱さ」とは何か』集英社新書 2016 ◎参考文献:立岩真也、杉田俊介『相模原障害者殺傷事件─優生思想とヘイトクライム』青土社 2016
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<10/27 (金) 予定> 「安楽死・尊厳死」法制度化に反対します

※講師交渉中

安楽死や尊厳死の法制度化は、難病や重度障害を持つ人たちを「自ら死にたくなるような状況」に追い込んでしまう危険があるという問題指摘があります。生きること、死ぬことの意味を介護経験者からお話しいただきます。

<11/11 (土)> 命の選別を許さない 出生前診断は本当に必要なのか

見形信子(神経筋疾患ネットワーク 代表)

「出生前診断ってどんなもの?」「いる命いらない命はあるの?」「産まない自由があるんじゃない?」「障害児は育てるのは大変?!」「女性の問題?」……そんな社会にあるマイナスなイメージを壊して、「障害があるから殺される」現社会に警鐘を鳴らしていきたいと思います。みんなで命のあり方を語りあいましょう!

◎参考文献:神経筋疾患ネットワーク『でこぼこの宝物』全国自立生活センター協議会 2012
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<11/25 (土)> 障害者の権利条約と日本での実践

中西由起子(DPI(障害者インターナショナル)日本会議 副議長)

障害者は高齢化社会でのパイオニアとして、アクセシブルな社会を構築しようとしています。皆に住みよい社会を目指して、2006年に障害者権利条約を成立させました。

◎主著:『アジアの社会福祉と国際協力』(共著)放送大学 2014/『Building a Better Asia: Deaf Dialogue』The Centre for Sign Linguistics and Deaf Studies 2010 ◎参考文献: 東 俊裕 (監修)、DPI日本会議 (編) 『障害者の権利条約でこう変わるQ&A』解放出版社 2007 ◎参考ウェブサイト:「障害のある人の権利に関する条約 仮訳
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<11〜12月中 (調整中)>バラエティーで目指すVARIETY(多様性)のある社会

真野修一(NHK大阪放送局制作部 チーフ・プロデューサー)

「みんな違ってみんないい」を合言葉に、多様性のある社会を目指すバラエティー番組「バリバラ」から、健常者と障害者の間にある溝をどう埋めていくかを考えます。
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<12/23 (土) 予定>相模原事件とヘイトクライム 優生思想の根を絶つために

保坂展人(世田谷区長)

加害者は、「障害者を安楽死させる」と犯行予告文に書いています。奪っていい命など存在しません。優生思想の罠に陥らないために、私たちがなすべきことは何かを考えます。

◎主著:『脱原発区長はなぜ得票率67%で再選されたのか?』ロッキンオン 2016/『88万人のコミュニティデザイン─希望の地図の描き方』ほんの木 2014 ◎参考文献:保坂展人『相模原事件とヘイトクライム』岩波ブックレット 2016
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