02. 奪い合いの経済から支え合いの経済へ―世界に学ぶ足元からの経済改革
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02. 奪い合いの経済から支え合いの経済へ―世界に学ぶ足元からの経済改革

申し込み価格(税込):
28,000


ビジネスの世界は世知辛いと言われますが、ヒトは他者を利用し、奪い合うことでしか生きていけないのでしょうか? 「そうではない」という人が今世界中で声を上げています。強者は弱者に寄り添い、人びとは支え合う。そのような経済が実現できるという希望を持って多くの試みが行われています。世界の現場からその取り組みを学び、日本に生きる私たちに何ができるのか一緒に考えましょう。

●2017年6月-12月
●原則として月曜日 19:00-21:00
●全10回/定員30名
●受講料 28,000円
※海外の講師はスカイプ講義になります。
※本講座は社会的企業研究会および社会的連帯経済を推進する大陸間ネットワーク(RIPESS)との共催になります。それぞれの会員への割引受講料については各事務局へお問い合せ下さい。




※初めて自由学校通年講座を受講される方は別途入学金10,000円が必要となります。

(イメージ写真) CC : _dimas danardana via Flickr
只今申し込みできません。お問い合わせください。

クラスコーディネーター 

田中滋(PARC事務局長・理事/社会的連帯経済を推進する大陸間ネットワーク「RIPESS」理事/社会的企業研究会運営委員/アジア連帯経済委員会「ASEC」理事)

日本・アジア・大陸間それぞれの地理的スケールで支えあいの経済に関わる運動を見ていくと、共通する経済システムの展望が見えてきます。本講座では、さまざまな大陸で起きている運動を見ることで、貫く価値観や目指すべき世界のあり方を見ていきます。

◎全体の参考文献:ジャン=ルイ・ラヴィル(編著)、北島健一、鈴木 岳、中野佳裕(訳)『連帯経済─その国際的射程』生活書院 2012/中野佳裕(編・訳)、ジャン=ルイ・ラヴィル、ホセ・ルイス・コラッジオ(編) 『21世紀の豊かさ─経済を変え、真の民主主義を創るために』コモンズ 2016/社会的連帯経済を推進する大陸間ネットワーク編『Global Vision for a Social Solidarity Economy: Convergences and Differences in Concepts, Definitions and Frameworks
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<6/12>【オリエンテーション】支えあって生きる ―「連帯経済」が実現する今のようでない、もう一つの世界

柳沢敏勝(明治大学)

田中滋(PARC事務局長)

「連帯経済」とは何か? そのグローバルな市民運動としての展開を紹介するとともに、日本やヨーロッパ、韓国などでもすでに弱者や周辺化されている人びとを包摂するために活動してきた社会的企業の概況、その現代的存在意義を考えます。
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<6/26> イタリア:スローフード、フェアトレード、協同組合―すべてに通じる想いはなんなのか?

Jason Nardi (RIPESS EU/Solidarius)

イタリアではさまざまな暮らしのオルタナティブを実現する取り組みが進んでいます。その多くの運動が一つの共通のうねりを作るように集まっています。そのダイナミックな「社会的連帯経済」の運動の潮流をご紹介いただきます。
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<7/10>米国:「資本主義」という魔獣の巣―米国で萌芽する支えあいの経済

Elandria Williams (Highlander Center)

米国の貧困層は「『アメリカ』という資本主義経済の魔獣に生きたまま喰われたようだ」と話します。しかし、そのハラワタの中では人びとの手による新たな経済が芽生えています。追い詰められているコミュニティに希望の光を当てる新しい運動の展望をお話しいただきます。
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<8/28 (予定)>振り返りと解説:アフリカにとっての「もう一つの世界」

勝俣誠(明治学院大学)

田中滋(PARC事務局長)

舞台を変えて、先進国から途上地域へ。アフリカの人びとの必要とする経済体制とはどのようなものか? その背景を探ります。
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<9/4>マリ:開発は誰のため?―人びとは連帯し、まやかしの開発にあらがう

Madani Koumare (RENAPESS)

「持続可能な開発目標(SDGs)」国連が2015年に定めた世界規模での開発目標です。それがもたらす期待は何か、見落としているものは何か? アフリカの人びとが自分の手で築く連帯経済と現代の開発パラダイムのギャップを見つけてみましょう。
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<10/2>振り返りと解説:ラテンアメリカの社会運動、左派政権、そして人びとの経済

藤田護(慶応義塾大学)

田中滋(PARC事務局長)

新自由主義の跋扈によって焼野原となったラテンアメリカ。そこでは、資源を含む一次産品の輸出へと回帰する動きと対抗するように、新たな経済開発へのアプローチとして「連帯経済」が推進されてきました。その背景としての、現代ラテンアメリカにおける政治と経済の動きを、アンデス諸国を中心にひも解きます。
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<10/23>ブラジル:人びとの手に経済を取り戻す運動―ブエン・ビビールと連帯経済の運動の潮流

Euclides Mance (Solidarius/予定)

ブエン・ビビールと連帯経済。ラテンアメリカではさまざまな人びとの運動が新たな経済を実現するためにひしめき合っています。なかでも大きな推進力を持ったブラジルからラテンアメリカ全体の潮流を見ていきます。
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<11/6>「食」と「農」から見る連帯経済のグローバル展開

Judith Hitchman (Urgenci)

Urgenciは、世界で産直提携をはじめとして生産者と消費者の距離を縮めるために世界規模で活動する産消協働ネットワーク。そして、「食と農」の運動は南北を問わず、グローバルな運動として広がりつつある大運動です。その中で見えてくる世界規模での食料主権の運動、そして農村回帰運動の中から見えてくる連帯経済への大移動を紹介いただきます。
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<11/20> アジアから始まる経済変革 GSEF、C.I.T.I.E.Sとソウル市の社会的経済にまつわる公共政策

Lawrence Kwark (GSEF 事務局)

経済改革は別の大陸の話ではなく、アジアから、世界へと広がっています。ソウル市が中心となって呼びかけている国際的なムーブメントGSEFとソウル市自身の取り組みについて紹介いただきます。
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<12/4> 日本の中の連帯経済 ―「もう一つの日本」はすでにここにある

藤井敦史(立教大学)

田中滋(PARC事務局長)

世界に遅れをとらない日本の中での連帯経済運動は可能か? すでに日本の中でも動いているムーブメントとこれから何をすべきかを考えます。
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