12. ローカル・コモンズを創る!―「新しい経済学」と「豊かさ」を学ぶゼミナール

申し込み価格(税込):
37,000


2008年の米国発金融危機以降、世界各地でコモンズの再創造を目指すオルタナティブな地域づくりが広がっています。この講座は、新しいコモンズ論とその実践例を、特に都市近郊における「ローカル・コモンズの創出」という視点から学んでいくゼミナールです。座学では、世界の都市部や都市近郊で行われているローカル・コモンズ創出の実践とその背景にある理論や考え方を、文献資料などを通して学びます。フィールド・スタディーでは、関東近辺の都市部や地方の小規模自治体におけるコモンズ再創造の実践例を実地に学んでいきます。PARCニューエコノミクス研究会とも連動しながら、世界最先端の議論を紹介していきます。

●2016年5月 - 11月 ●原則として土曜日 14:00-16:00
●全9回/定員20名 ●受講料:37,000円
※出かける回の交通費・宿泊費・食費などが別途かかります。




※初めて自由学校通年講座を受講される方は別途入学金10,000円が必要となります。

(イメージ写真)CC:Willy Verhulst via Flickr
只今申し込みできません。お問い合わせください。

◎講師&コーディネーター:中野佳裕(明治学院大学国際平和研究所 研究員)

明治学院大学国際平和研究所研究員、国際基督教大学教養学部非常勤講師。専門は社会発展思想、平和学。近年、脱成長や連帯経済の理論的研究を行っている。

●共著:『21世紀における左派の再発明』(スペイン語)CLACSO 2014 /『脱成長の道─分かち合いの社会を創る』コモンズ 2011
●翻訳書:セルジュ・ラトゥーシュ著『〈脱成長〉は、世界を変えられるか? 贈与・幸福・自律の新たな社会へ』作品社 2013 / 同著『経済成長なき社会発展は可能か???〈脱成長〉と〈ポスト開発〉の経済学』作品社 2010 / ジャン=ルイ・ラヴィル著『連帯経済 その国際的射程』生活書院 2012 など多数。

<5/28>グローバル化時代のコモンズ論―生活空間の[リ・デザイン]と新しいネットワーク作りへ

中野佳裕(明治学院大学国際平和研究所 研究員)

2008年の金融危機をきっかけに、近年、コモンズを再評価する動きが世界各地で現れています。初回はグローバル化時代のコモンズ論の主要テーマを紹介します。

<6/18>都市のコモンズをつくる―関係性を豊かにする都市空間の創造へ

中野佳裕(明治学院大学国際平和研究所 研究員)

近年のコモンズ論は里山・里海だけでなく、都市生活にも焦点を当てています。今回は都市のコモンズを創造する取り組みを北側諸国・南側諸国のいくつかの事例を紹介しながら検討します。

<7/9>「みんなの幸せ」をつくる経済―イタリアの市民的経済論の提案

中野佳裕(明治学院大学国際平和研究所 研究員)

イタリアでは18世紀初頭より独自のコモンズ論が議論されています。同国で再評価されている市民的経済論を中心に、「みんなの幸せ」の実現を目指す経済社会の仕組みについて考えます

<7/30>減速する暮らし・仕事・地域 ―イタリアの協同組合&スローであることの価値を重視する地域の取り組みに学ぶ

田中夏子(都留文科大学等 非常勤教員)

イタリア社会的協同組合(社会的排除と闘う活動)、コミュニティ協同組合(中山間地の自治)を「スロー」という概念で再構成し、「スロー論」の可能性と限界の考察につなげます。

●主著:『イタリア社会的経済の地域展開』日本経済評論社 2004/「社会的排除と闘う協同 : イタリアの社会的協同組合の取り組みを題材に」『雑誌世界』836号 2012年11月
12. ローカル・コモンズを創る!―「新しい経済学」と「豊かさ」を学ぶゼミナール

<8/27(土) - 8/28(日)>【長野県木曽町を訪れる 1泊2日合宿】(フィールド・スタディ1)スローから、自治・ディーセントな暮らしを切り拓く、日本の中山間地域の取り組み

田中夏子(都留文科大学等 非常勤教員)

木曽では、スローをキーワードとしながら、住民自治の拡充と、人々が大事にされる暮らし方の探求が行われています。そこにどのような思いやプロセス、手法があったのか、現地を訪ねて学びます。

<10/1 10:00-14:00(予定)>【埼玉県さいたま市を訪ねる】(フィールド・スタディ2)「見沼田んぼ福祉農園」日本の都市農業の見学―農の営みと社会的包摂

猪瀬浩平(明治学院大学教養教育センター 准教授)


●主著:『むらと原発:窪川原発計画をもみ消した四万十の人びと』農山漁村文化協会 2015/「見沼田んぼのほとりから―<東京の果て>を生きる」『現代思想』 2015年3月増刊号

大江正章(コモンズ代表/PARC共同代表

見沼田んぼは、都心から30キロ圏に農的緑地空間です。「見沼田んぼ福祉農園」は、障害のある人達の営農活動を通じて保全され、様々な人々に活用されています。

<10/17>ローカル・コモンズと社会的企業―ヨーロッパと日本の事例から

藤井敦史(立教大学コミュニティ福祉学部 教授/PARC理事)

社会的企業は、連帯経済の担い手として、地域社会におけるコモンズの形成とも深く関わっています。そうした社会的企業について英国や日本の事例を元に考えていきたいと思います。

●主著:藤井敦史・原田晃樹・大高研道『闘う社会的企業』(共編) 勁草書房 2013 /原田晃樹・藤井敦史・松井真理子『NPO再構築への道―パートナーシップを支える仕組み』勁草書房 2010 
●参考文献:ジャン=ルイ・ラヴィル編『連帯経済―その国際的射程』生活書院 2012
12. ローカル・コモンズを創る!―「新しい経済学」と「豊かさ」を学ぶゼミナール

<11/3(木・祝)>【東京都荒川区を訪ねる】(フィールド・スタディ3)「尾久ふれあい館」・「峡田ふれあい館」草の根のコミュニティに学ぶコモンズの精神

高成田 健(ワーカーズ・コープ 東京東部事業 本部長)
藤井敦史(立教大学コミュニティ福祉学部 教授/PARC理事)

労働者協同組合(ワーカーズコープ)では、有機的に結びついた人びとが、地域密着型の本格的な協同事業を興しています。荒川区の「ふれあい館」を訪問して、利用者主体の仕組みづくりや、大切にされている理念などを学びます。

●主著:『協同で仕事をおこす―社会を変える生き方・働き方』コモンズ 2011
12. ローカル・コモンズを創る!―「新しい経済学」と「豊かさ」を学ぶゼミナール

<11/19>振り返り&グループ・ワーク―わたしたちに何ができるか?

中野佳裕(明治学院大学国際平和研究所 研究員)

講座全体を振り返り、日本の都市社会に暮らす私たちが、生活者として都市のコモンズの創造にむけて何ができるのかを、グループワークを通じて考えていきます。