11. アートは私たちのもの

申し込み価格(税込):
40,000


現代ほど一人ひとりがバラバラにされ孤独を強いられる時代はなかったのではないでしょうか。理念や社会的正義すら人を分断するものとして機能してしまっています。
アートは現代社会を反映し象徴しています。アートという一見曖昧で感覚的な現われの中に今を生きる私たちにとって大切なものが詰まっているのです。個人の思想から社会への問題提起までさらに言語や社会的な価値観だけではスパッと割り切れない曖昧な感覚、矛盾や混乱、葛藤といったものまでも、視覚的なイメージから導かれ〈感じる〉ことを通じて共有し分かちあうことができるのです。
この講座では、「講義・解説」を聞いてアートを理解するだけでなく、〈感じたこと〉を人と共有し「対話」し、またさらに、実際に「表現すること」を通して表現の原点についてより深く知り作品の理解を深めていきます。アートを通じて何かしたい、人とつながりたい方だけでなく、美術やものづくりに苦手意識がある方にもおすすめ。ひとりで作品と向き合うだけでは見えてこなかった思いがけないイメージや思想を発見することによって身体の裡から生きるエネルギーが湧いてくることでしょう。



◆講師:中津川浩章(画家/アートディレクター/フリーキュレーター)
ブルーバイオレットの線描を主体とした大画面のドローイング・ペインティング作品を「記憶・痕跡・欠損」をテーマに国内外で展覧会開催。アートによる社会変革、「できないことからつながる社会」を目指す。障害者施設工房集、アール・ド・ヴィーヴルのアートディレクション、展覧会の企画・プロデュース、大学・専門学校でアートを通したコミニケーションスキル開発やデザイン・美術教育に携わる。福祉、教育、障害など、具体的な社会とアートの関係性を問い直しつつ、障害の有る無しにかかわらず子どもから大人まで、さまざまな人を対象としたアートワークショップ、講演、ライブペインティング等、被災地を含む全国各地へ。

●2016年6月 - 12月 
●原則として木曜日 19:00-21:30 
●全12回/定員20名 
●受講料 40,000円(材料費・画材費込み)
※出かける回の交通費・宿泊費・食費が別途かかります。

※初めて自由学校通年講座を受講される方は別途入学金10,000円が必要となります。




只今申し込みできません。お問い合わせください。

<6/2> エミリー・ウングワレー:現代社会の忘れ物【ワーク】水彩

アボリジニアートの代表的な画家のエミリー・ウングワレーは、70歳を過ぎてからキャンバスに絵を描き始め、86歳で亡くなるまでに実に3000点以上の作品を描きあげました。彼女の作品から現代社会の忘れ物について感じ合います。ワークでは、点と線だけを使って水彩の抽象画を描きます。

<6/16> カラヴァッジオ:天才画家の光と影【ワーク】えんぴつ

イタリアの天才画家、そして殺人犯でもあったカラヴァッジオの作品のドラマチックな構図や光と影を味わいます。鉛筆を用いたワークでも明暗を意識しながら描いてみましょう。

<7/10(日)午後>【東京都千代田区を訪ねる】「エイブルアート芸術大学」を訪ねよう

エイブルアート芸術大学を訪問。3331アーツ千代田にあるバリアーフリーのアトリエを見学します。

協力:エイブル・アート・ジャパン
障がいとアートを切り口に社会に新しい価値観を提案するNPO。ギャラリーやショップ、アートスタジオの運営、美術館や劇場へのアクセスプログラムの企画、展覧会やワークショップ等の企画・運営、著作権の二次使用を促す仕組みの開発・展開などを行っています。
●参考ウェブサイト:「エイブル・アート・ジャパン オフィシャルサイト

<7/28>「写真」記憶とイメージの交差点【ワーク】水彩

「決定的瞬間」のアンリ・カルティエ・ブレッソンや亡くなるまで作品が一切世に出ることが無かったヴィヴィアン・マイヤーの作品から「記憶」と「写真」について考えをめぐらせましょう。ワークでも「記憶」をテーマに水彩で制作を行います。

<8/4>プレゼンテーションと講評 その1

3回分の講義で描いた作品について、どんな思いで何を感じながら作ったのかを発表します。自分でつくった作品を語ることでの気づき、他者の感想を聞くことで新たな発見があることでしょう。

<9/8>アートが私たちに呼びかけるもの―中津川浩章作品を鑑賞する

中津川作品のコンセプトやアート、福祉、教育などその多岐にわたる活動の背景にある思想についてさまざまなスライドを見ながら語り合います。

<9/24(土) - 9/25(日)>【東京近郊で1泊2日合宿】 自画像は語る

なぜアーティストたちは、自画像を描きつづけてきたのか?レンブラント、ゴッホ、ピカソ、フリーダ・カーロなどの作家の自画像を見て語り合います。作品を味わった後で、さまざまな角度から自己を観察し、じっくり時間をかけて自画像を制作します。

<10/6>現代絵画が映しだすもの【ワーク】コラージュ

F・ベーコン、A・ジャコメッティ、G・バゼリッツ、M・ロスコ、G・オキーフ、J・ポロックなど、現代社会のさまざまな側面を反映・象徴する画家の作品を見てみましょう。ワークでは「私たち<現代人>の肖像画」をコラージュで制作します。

<10/20>なぜ、今アール・ブリュットなのか【ワーク】粘土

アール・ブリュット、アウトサイダーアートの代表的な作品を見ながら、「表現すること」そのものについて考えてみましょう。ワークでは粘土で立体作品を作ります

<11/3(祝・木)午後>【埼玉県川口市を訪ねる】「工房集」を訪問してみよう―アール・ブリュットの現場へ

川口市にある世界的に活躍している作家を生み出している障害者のアート施設工房集の展覧会を訪問します。
11. アートは私たちのもの

<11/17>今だからこそ、戦争画を考える【ワーク】クレヨン

藤田嗣治の戦争画など、数々の問題作は現代の暗闇とつながっています。戦争画を見ながら、「歴史」のイメージをクレヨンで書いてみましょう。

<12/1>プレゼンテーションと講評 その2

これまでに作った作品について、互いに感想や意見を出し合うことで、さらに深めます。アートは誰にでも表現でき、語れると実感することが大切です。時代や状況が変わっても、一人ひとりの生きるエネルギーとしてのアートの本質は変わりません。作って終わりではなく、時代を見る目と表現の楽しさを体験し、語り合いましょう!