特定非営利活動法人
アジア太平洋資料センター(PARC)
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13. 名著で学ぶ「民主主義ってなんだ?」

申し込み価格(税込):
30,000


違憲の可能性を指摘されながらも世論の反対を押し切って可決された安保法制。加速する憲法改正の動き。これらの政治争点をめぐり、日本の民主主義が今、大きく揺るがされています。こんな時だからこそ、私たちの社会が実現しようとしてきた「民主主義」がそもそもどのようなものか考えてみる必要があります。この講座では受講生の皆さんと民主主義の名著を輪読し、その内容について話し合うことで民主主義への理解を深めます。「選挙こそ民主主義」といった単純な理解では見えてこない民主主義の多面性に迫ると同時に、民主主義の歴史の重みやそれを擁護することの意義を再確認します。

●2016年5月 - 2017年1月 ●原則として金曜日 13:00-15:00
●全9回/定員15名 ●受講料:30,000円




※初めて自由学校通年講座を受講される方は別途入学金10,000円が必要となります。

※各回のテキストは事前に各自でご用意ください。

(イメージ写真) CC: Andy Lamb via Flickr
只今申し込みできません。お問い合わせください。

◆講師:藤井達夫

早稲田大学大学院政治学研究科ほか非常勤講師/『BLOGOS』ブロガー

専門は西洋政治思想、政治理論。近年は、民主主義の理論研究を進めている。そのかたわら、時事問題から民主主義を考えるコラムを『 BLOGOS』において発表している。

●共著:『公共性の政治理論』ナカニシヤ書店 2012
●共訳書:『熟議民主主義ハンドブック』現代人文社 2013
13. 名著で学ぶ「民主主義ってなんだ?」

<5/27>戦後日本の民主主義の精神‥‥丸山真男『超国家主義の論理と心理』

戦後民主主義は天皇制の下で全体主義へと突き進んだ政治や社会のあり方への反省から出発します。この反省を最も雄弁に述べた丸山の論文を読むことで、戦後民主主義の精神について考えます。

<6/24>近代民主主義の基本原理と法‥‥ルソー『社会契約論』

ルソーは『社会契約論』で民主主義を単なる政治の仕組みではなく、政治のあり方を規定する規範と考えました。ここに、近代の民主主義が誕生します。このテキストを読むことで、その基本原理を明らかにします。

<7/22>議会は何のためにあるのか?‥‥シュミット『現代議会主義の精神的状況』とケルゼン『民主主義の本質と価値』

現代の民主主義は議会なしには考えられません。しかし、19世紀末以来、議会制度は厳しい批判に晒され続けています。議会を攻撃する立場、それを擁護する立場の双方を代表する名著から議会の存在意義を検討します。

<8/26>当てにならない世論とエリートによる反逆‥‥リップマン『世論』

民主主義を「世論の統治」とする考えは古くからあります。これに対して、リップマンは世論の不合理さを論証し、それに代わるエリートの統治を提案します。『世論』を読むことで、エリート主義からの伝統的な民主主義批判について考えます。

<9/23>民主主義の担い手をどう育てるか?‥‥デューイ『民主主義と教育』

市民の自治を理念とする民主主義にとって、その担い手としての市民の育成は切実な課題であり続けてきました。この課題に取り組んだデューイの古典をとおして、現代における民主主義の担い手の育成方法を検討します。

<10/21>政治家とポピュリズムの蜜月‥‥マルクス『ブリュメールの18日』

しばしば否定的な意味で語られるポピュリズムがエリート主義に対抗する政治のあり方だとするなら、それは民主主義と不可分な関係にあるといえます。マルクスの傑作をとおして、ポピュリズムの本質やそれが出現する条件について検討します。

<11/18>「多数派による暴政」という民主主義の病と少数派の権利‥‥ミル『自由論』

しばしば民主主義は多数派による暴政であると批判されてきました。その一方で、近代民主主義は少数派の権利を保障する理念と制度を整えることで発展してきました。民主主義における少数派の権利擁護の意義をミルの古典から考えます。

<12/9>私たちの声をどう政治に反映させるのか?‥‥篠原 一『市民の政治学』

現在いくつかの国では、民意と政治の乖離によって民主主義は危機に陥っています。この回では、政治に民意をより反映させるための民主主義の制度刷新について検討します。

<1/13>民主主義は選挙で終わらない‥‥小熊英二『社会を変えるためには』

「選挙こそ民主主義」という言葉を耳にします。確かに選挙は重要ですが、それのみが民主主義ではありません。では、選挙以外に現在の民主主義が求める市民の政治参加は何なのか。歴史社会学的な視点から議論します。