【歩いて考える】近代の民衆暴力―何が人びとをつき動かしたのか
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【歩いて考える】近代の民衆暴力―何が人びとをつき動かしたのか

申し込み価格(税込):
35,000


明治以降起きた5つの騒擾。民衆は何に対して不満を爆発させ、反乱に及んだのか。日本社会は今も昔もおとなしいままなのか。それとも思いのほか爆発しやすい人びとなのだろうか。
話題の近著『民衆暴力』(中公新書)の著者の歴史研究者・藤野裕子さんの設計をもとに、新政反対一揆、秩父事件、日比谷焼き討ち事件、米騒動、関東大震災時の朝鮮人虐殺について、現場でのフィールドワークを交えながら、事件が浮き彫りにした日本社会の構造的な暗部について考えていく。

●2021年6月-12月
●月・金曜日19:00-21:00または土曜日
●全10回 ●定員18名 
●会場:PARC自由学校教室ほかフィールド

●受講料:35,000円(※初めて自由学校通年講座を受講される方は別途入学金10,000円が必要となります。)

<若者応援!U25割>
25歳以下の方は入学金免除で受講いただけます。ご希望の方は、「入学金なし(すでに自由学校を受講したことがある)」を選択いただき、備考欄にU25割適用希望とご記載の上お申し込みください。

※感染症の状況により、講座日程の延期や中止、あるいはプログラムの一部変更の可能性がございます。講座中止の場合には、中止回数分に応じて受講料を返金いたします。開講日2週間前になりましたら、開催可否について判断し、お申し込みいただいた皆さまにお知らせいたします。 
※講座開催にあたっては、参加者の定員を設け、参加者間の間隔確保や換気、消毒、飛沫拡散防止などの基本的な感染症対策を徹底して運営いたします。ご参加の皆様には、マスクの着用や消毒のご協力をお願いし、また発熱がある方、体調不良の方はご参加をご遠慮いただけますようお願いいたします。


ご好評につき現在キャンセル待ちのみ受付中です。事務局までお問い合わせください。(TEL.03-5209-3455/E-mail: office@parc-jp.org)
只今申し込みできません。お問い合わせください。

●講師&コーディネーター:永田浩三(武蔵大学 教授/ジャーナリスト)

1954年大阪生まれ。1977年NHK入社。ディレクターとして教養・ドキュメンタリー番組を担当。プロデューサーとして『クローズアップ現代』『NHKスペシャル』『ETV2001』等を制作。2009年から武蔵大学社会学部教授。
●主著『ヒロシマを伝える 詩画人・四國五郎と原爆の表現者たち』WAVE出版 2016 /『奄美の奇跡』WAVE出版 2015
【歩いて考える】近代の民衆暴力―何が人びとをつき動かしたのか

6/4(金)19:00-21:00 イントロダクション:「民衆暴力」という視座

藤野裕子(早稲田大学 准教授)
「民衆暴力」という視座から日本の近代をみることは、どのような意味があるのでしょうか。講座の全体像を整理しながら、そのねらいについてお話しします。
●主著:『民衆暴力 一揆・暴動・虐殺の日本近代』中公新書 2020/『都市と暴動の民衆史 東京・1905-1923年』有志舎 2015
●参考文献:酒井隆史『暴力の哲学』河出文庫 2016(初出2004)
【歩いて考える】近代の民衆暴力―何が人びとをつき動かしたのか

6/26(土)13:00-15:00 新政反対一揆の中の被差別部落襲撃

上杉聰(市民のための人権大学院(じんけんSCHOLA)共同代表)
藤野氏による民衆暴力の通史により明治初年の部落民襲撃を身近なものにしていただいた。今報告では、通史から見た私の研究上の弱さを補い、また共に通史を作りあげる視点から、部落襲撃のより鮮明な像も提示したい。
●主著:『明治維新と賤民廃止令』解放版社 1990/『近代部落史資料集成』1・2巻 三一書房 1985
●参考文献:『部落〔ルビ:むら〕を襲った一揆』解放出版社 2011/『これでなっとく!部落の歴史』解放出版社 2010
【歩いて考える】近代の民衆暴力―何が人びとをつき動かしたのか

7/10(土)13:00-15:00 日比谷焼き討ち事件を考える

藤野裕子(早稲田大学 准教授)
日露戦争の終結の際に起きた日比谷焼き打ち事件では、人びとは東京市内の警察署・派出所を襲撃しました。大正デモクラシーの起点とされたこの事件の実像に迫りたいと思います。

9/6(月)19:00-21:00 1万人が参加した日本近代史上屈指の民衆蜂起・秩父事件

ツルシカズヒコ(元『週刊SPA!』編集長/フリーライター)
1世紀にもわたり「暴徒による暴動」視されてきた秩父事件が、なぜ日本国憲法に通じる民主主義の源流と考えることができるのか。みなさんと大いに語り合いたいと思います。
●主著:『秩父事件再発見 民主主義の源流を歩く』新日本出版社 2018/『「週刊SPA!」黄金伝説 1988-1995 おたくの時代を作った男』朝日新聞出版 2010
●参考文献:秩父事件研究顕彰協議会編『秩父事件 圧制ヲ変ジテ自由ノ世界ヲ』新日本出版社 2004/井出孫六編著『自由自治元年 秩父事件資料・論文と解説』社会思想社(現代教養文庫) 1987
【歩いて考える】近代の民衆暴力―何が人びとをつき動かしたのか

9/11(土) 【埼玉県秩父市を訪問】 秩父事件を歩く―世直しにかけた民衆の情と知をさぐる

大野和興(ジャーナリスト/日刊ベリタ 編集長)
明治帝国軍隊と対峙した国内戦は西南の役のほか秩父事件のみ。自由自治元年を掲げた一斉蜂起は世直しをかけた民衆戦争だった。蜂起の現場を歩き、今につながる民衆の情と知をさぐります。
【歩いて考える】近代の民衆暴力―何が人びとをつき動かしたのか

西沢江美子(ジャーナリスト/秩父雑穀自由学校 主宰)
●主著:大野和興・西沢江美子(共著)『食大乱の時代 “貧しさ”の連鎖の中の食』七つ森書館 2008/西沢江美子『米を作るコメで作る』岩波ジュニア新書 2005/大野和興『日本の農業を考える』岩波ジュニア新書 2004
●参考文献:井上幸治『秩父事件―自由民権期の農民蜂起』中公新書 1968/ツルシカズヒコ『秩父事件再発見―民主主義の源流を歩く』新日本出版 2018
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10/4(月)19:00-21:00 米騒動とは何か

瀬谷 実(フリー・ジャーナリスト)
映画『大コメ騒動』『百年の蔵』でも脚光を浴びる富山県の米騒動。私の話は明治初期にさかのぼります。故郷の福島県の農村でも明治2年に農民闘争があり、私の先祖が捕われて獄死しました。
●主著:『米騒動とジャーナリズム―大正の米騒動から百年』(共著)梧桐書院 2016/『スモモの花咲くころに―評伝 細川嘉六』(共著)能登印刷出版部 2019
●参考文献:細川嘉六ふるさと研究会『民が起つ―米騒動研究の先覚と泊の米騒動』能登印刷出版部 2013/青木虹二『明治農民騒擾の年次的研究』新生社 1967
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10/25(月)19:00-21:00 米騒動と被差別部落

黒川みどり(静岡大学 教授)
1918年の米騒動は、時の権力にとって体制を揺るがしかねない危機でした。それを乗り切るために、政府は部落差別を利用して部落外民衆への広がりを防いだのです。この事実に注目して米騒動と部落差別を考えます。
●主著:『被差別部落認識の歴史 異化と同化の間』岩波現代文庫 2021/『評伝 竹内好―その思想と生涯―』(共著)有志舎 2020
●参考文献:黒川みどり『被差別部落認識の歴史 異化と同化の間』岩波現代文庫 2021/黒川みどり『地域史のなかの部落問題 近代三重の場合』解放出版社 2003
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11/8(月)19:00-21:00 関東大震災と「レイピスト神話」の創造

金 富子(キム・プジャ)(東京外国語大学 教員)
関東大震災時の朝鮮人虐殺の背景に、朝鮮人男性が日本人女性を強かんしたというデマが流れた。この「レイピスト神話」というべきデマの形成と役割を当時の官憲史料や報道史料から探る。
●主著:『植民地遊廓―日本の軍隊と朝鮮半島』(共著)吉川弘文館 2018/『性暴力被害を聴く―「慰安婦」から現代の性搾取へ』(共編)岩波書店 2020
●参考文献:金富子「関東大震災時の『レイピスト神話』と朝鮮人虐殺―官憲史料と新聞報道を中心に」『大原社会問題研究所雑誌』669号、2015/山田昭次編・解説『朝鮮人虐殺関連新聞報道史料』全4巻+別巻、緑蔭書房、2003
【歩いて考える】近代の民衆暴力―何が人びとをつき動かしたのか

11/20(土) 【埼玉県さいたま市を訪問】 埼玉県における朝鮮人虐殺 現場フィールドワーク

関原正裕(日朝協会埼玉県連合会 会長)
1923年9月4日、片柳村染谷で一人の朝鮮人青年が地元の自警団によって虐殺された。私たちは毎年、常泉寺で追悼会を開催している。事件の記憶を次の世代に継承するには、今何が求められているのかを考えたい。
●主著:『創られた明治、創られる明治―「明治150年」が問いかけるもの』(共著)岩波書店 2018/『知っておきたい日本と韓国の150年』(共著)学習の友社 2020
●参考文献:山田昭次『関東大震災時の朝鮮人虐殺―その国家責任と民衆責任』創史社 2011/姜徳相『関東大震災』中央公論社 1975〔2020年に新幹社から新装版復刊〕
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12/6(月)19:00-21:00 おわりに:「民衆暴力」から何が見えてたか

藤野裕子(早稲田大学 准教授)
講座をとおして、どのようなことが見えたでしょうか。過去の暴力への理解を深め、
暴力をどのように考えるか、現代社会をどのように見ればよいか、改めて議論したいと思います。