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【オンライン聴講】「表現の不自由展中止事件」の本質とは何か ―検閲・差別・管理への抵抗をめざして

申し込み価格(税込):
20,000


2019年夏、日本の戦後最大規模と言える検閲事件が起きました。国際芸術展・あいちトリエンナーレ(あいトリ)2019での『表現の不自由展・その後』展に対する強制的な展示中止です(「表現の不自由展中止事件」)。同展は、排外主義や歴史修正主義、性差別を背景にして検閲・排除された芸術作品を集め、展示する企画展プロジェクトとして、2015年、東京のギャラリーから出発しました。あいトリで何が起き、残された課題は何なのか、その本質に迫りつつ、日本社会の何が問題なのかをさまざまな論点から問題提起をし、表現の自由への侵害にどう抗するのか、ともに考えていきます。

●2020年8月-2021年1月 
●原則として火曜日 19:00-21:00
●全11回/定員100名 
●受講料:20,000円

※初めて自由学校通年講座を受講される方は別途入学金10,000円が必要となります

※当講座は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、開講を延期することとなりました。下記の新たなスケジュールでの実施を予定しておりますが、一部日程調整を続けておりますので、今後変更の可能性があります。あらかじめご了承ください。

※こちらはオンライン聴講用の申込みページです。
※教室受講も同時募集しております。詳細はこちらをご覧ください。
※「オンライン聴講」にお申し込みいただくと、インターネットを通じて講座の様子をご自宅等からご覧いただけます。ただし、オンライン聴講の方は原則としてご発言いただくことができません。ご質問等は講義時にオンライン受講システムのテキストメッセージにて受け付けますが、教室受講の方の発言を優先させていただきますことをあらかじめご了承ください。

※お申し込み・ご入金いただいた皆さまには、開講日1週間前になりましたら、聴講方法の詳細についてご案内申し上げます。「オンライン聴講」は、基本的にご発言いただくことができませんので、ビデオ・マイク等のご準備は不要です。その他、聴講に当たって不安がある方は事前に事務局までご相談ください。また、申込者の事情により聴講ができなかった場合でも、ご入金後の返金は致しかねますのであらかじめご了承ください。
※オンライン聴講は、zoomシステムを使ったライブ配信を検討しております。
※感染症の影響により、延期後の開講日においても開催が困難な場合には講座を中止とし、受講料を全額返金いたします。開講日1週間前になりましたら、開催可否について判断し、お申し込みいただいた皆さまにお知らせいたします。
 

※25歳以下の方限定の割引価格<ヤング割り>で聴講を希望される方は専用ページからお申し込みください


◆講師&コーディネーター
アライ=ヒロユキ(美術・文化社会批評)
「表現の不自由展」実行委員会。美術評論家連盟会員。著作に『検閲という空気』『天皇アート論』(社会評論社)、『オタ文化からサブカルへ』『ニューイングランド紀行』(繊研新聞社)、共編著に『あいちトリエンナーレ「展示中止」事件』など。
岡本有佳(編集者)
「表現の不自由展」実行委員会。共編著に『あいちトリエンナーレ「展示中止」事件』(岩波書店)、『〈平和の少女像〉はなぜ座り続けるのか』(世織書房)、『だれが日韓「対立」をつくったのか』(大月書店)など。
数量:

8/25 『表現の不自由展・その後』展中止をめぐり何が起きたのか

アライ=ヒロユキ/岡本有佳

表現の不自由展はそもそも何を目指し、なぜたった3日で中止決定が発表されたのか、その後、「限定再開」されるまで何が起きたのか。検閲された展示空間という現場そのものに触れるメディアがほぼない中で、展示空間を作った当事者の眼から語ります。
●主著:アライ=ヒロユキ『検閲という空気 自由を奪うNG社会』社会評論社 2018/岡本有佳・金富子共編著『〈平和の少女像〉はなぜ座り続けるのか』世織書房 2016
●参考文献:岡本有佳・アライ=ヒロユキ編『あいちトリエンナーレ「展示中止」事件─表現の不自由と日本』岩波書店 2019 /安 世鴻・李春煕・岡本有佳共編著『誰が〈表現の自由〉を殺すのか─ニコンサロン「慰安婦」写真展中止事件裁判の記録』御茶の水書房 2017

9/8 「表現の不自由展中止事件」はどう報じられたか

柏尾安希子(神奈川新聞 記者、論説委員)

これまでも、国家権力の意志と社会の空気を背景に「検閲」は繰り返されてきた。そんな日本社会に突きつけられたのが表現の不自由展の中止だ。責任の一端を担うメディアの一員として、事件をどう見たか振り返る。
●共著:神奈川新聞「時代の正体」取材班『時代の正体 vol.1─権力はかくも暴走する』現代思潮新社 2015/神奈川新聞「時代の正体」取材班『時代の正体 vol.3─忘却に抗い、語りつづける』現代思潮新社 2019
【オンライン聴講】「表現の不自由展中止事件」の本質とは何か ―検閲・差別・管理への抵抗をめざして

9/18(金) 〈平和の少女像〉と表現の自由ー「慰安婦」問題と歴史修正主義

金 富子(キム・プジャ)(東京外国語大学大学院 教授)

なぜ〈平和の少女像〉は検閲の核心にされたのか。「慰安婦」問題をめぐる現代日本の歴史修正主義を抜きには語れない。講義ではその背景と構造を探っていきたい。
●主著:『植民地遊廓─日本の軍隊と朝鮮半島(』共著)吉川弘文館 2018/ 『継続する植民地主義とジェンダー:「国民」概念・女性の身体・記憶と責任』 世織書房2013
●参考文献:金富子「表現の自由と『慰安婦』問題」『誰が〈表現の自由〉を殺すのか─ニコンサロン「慰安婦」写真展中止事件裁判の記録』 御茶の水書房 2017/金富子・板垣竜太編著『増補版 Q&A 朝鮮人「慰安婦」と植民地支配責任 (Fight for Justice ブックレット )』御茶の水書房 2018
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10/6 アートを社会の中に活かすとは

林 容子(一般社団法人アーツアライブ 代表理事/尚美学園大学 准教授/一橋大学大学院・武蔵野美術大学 講師)

近年欧米では、アートや芸術が人間の健康や高齢化に与える影響やインパクトについての研究が盛んであり、医療やケアの現場にアートが導入されています。急激に高齢化する社会においてアートが果たす役割について考えます。
●主著:『進化するアートマネジメント』 レイライン2004 / 『進化するアートコミュニケーション─ヘルスケアの現場に介入するアーティストたち』 (共著)レイライン 2006
●参考文献:『アートリップ入門』誠文堂新光社 2020(予定)
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10/21(水) イベントのリスクとは何か。市民はどう対応できるのか

三木 譲(差別・排外主義に反対する連絡会)

『表現の不自由展・その後』展の中止以後、さまざまな市民集会やイベントが「安全性」を理由に中止や内容の見直しを迫られています。いくつかの経験を紹介しながらリスクをどう管理し集会やイベントを守るかという議論を皆さんと深めていきたいと思います。
●参考文献:安 世鴻・李春煕・岡本有佳共編著『誰が〈表現の自由〉を殺すのか─ニコンサロン「慰安婦」写真展中止事件裁判の記録』御茶の水書房 2017
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11/4(水) 歴史修正主義に市民社会はどう向きあうか―日本とドイツの比較から

Sven Saaler(スヴェン・ サーラ)(上智大学国際教養学部 教授/フリードリヒ・エーベルト財団東京事務所 日本代表)

近年、ドイツでも過去の侵略や虐殺を否定・相対化させる右派の言説・勢力が台頭しています。また移民排斥も大きな社会問題となっています。その背景と市民社会の対抗策、表現・言論空間との関係をお話いただきます。
●主著:『Politics, Memory and Public Opinion―The History Textbook Controversy and Japanese Society』Iudicium 2005/『Pan-Asianism in Modern Japanese History―Colonialism, Regionalism and Borders』(共著)Routledge 2006
●参考文献:長谷川雄一、吉次公介、スヴェン・サーラ共編著『危機の時代と「知」の挑戦(下)』論創社 2018/ スヴェン・サーラ 「東アジアと欧州における『戦後70年』」『季刊 戦争責任研究』日本の戦争責任資料センター編 2016

11/17 表現の自由と法律家の役割―裁判、仮処分による権利実現は可能か

李 春熙(リ・チェニ)(弁護士/ニコンサロン「慰安婦」写真展中止事件弁護団)

表現活動に権力が介入するとき、一個人である表現者がこれに対抗して立ち上がることができるでしょうか?ニコンサロン事件とあいトリ事件を題材に、裁判所を通じた権利実現の可能性を考えます。
●共著:『誰が〈表現の自由〉を殺すのか─ニコンサロン「慰安婦」写真展中止事件裁判の記録』御茶の水書房 2017/『《自粛社会》をのりこえる─「慰安婦」写真展中止事件と「表現の自由」』岩波ブックレット 2017
●参考文献:瀬木比呂志『絶望の裁判所』講談社現代新書 2014
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12/1 見守る朝鮮学校美術教育とアート、見守れない日本社会

崔 誠圭(チェ・ソンギュ)(東京朝鮮中高級学校・栃木朝鮮初中級学校 美術講師)

朝鮮学校の美術教育は生徒の自主性、今表現できることを今やることを大事にします。美術部の SNS が炎上し、生徒が真摯にかつアートな対応をする中、自分と向き合い、出した答えは。
●共著:『Document YAKINIKU─アーティスト・アクションin枝川』Artist Action 2013
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12/16(水)(予定) 表現の自由と規制の相克ー憲法から考える争点

宮下 紘(中央大学総合政策学部 准教授)

表現は、人に喜び、怒り、悲しみ、楽しみをもたらします。しかし、表現によって怒りや悲しみが作り出されたとしても、そのことだけでその表現を奪い去ることはできません。表現の自由の意義について考えていきます。
●主著:『《自粛社会》をのりこえる─「慰安婦」写真展中止事件と「表現の自由」(』共著)岩波ブックレット 2017/『ビッグデータの支配とプライバシー危機』集英社新書 2017
●参考文献:岡本有佳・アライ=ヒロユキ編『あいちトリエンナーレ「展示中止」事件─表現の不自由と日本』岩波書店 2019/『「表現の不自由展・その後」に関する調査報告書』あいちトリエンナーレのあり方検討委員会 2019年12月18日
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1/12 市民社会スペースとしての公共的文化・ 集会施設の現状と可能性

谷 和明(東京外国語大学 名誉教授)

9条俳句事件をはじめ、公民館などで頻発する表現、集会の自由侵害の現状を検討し、それらを市民社会スペースとして再生させる可能性を国際比較も交えて考える。
●参考文献:佐藤一子・安藤聡彦・長澤誠次編著『九条俳句訴訟と公民館の自由』エイデル研究所 2018/谷和明「『特定の政党の利害に関する事業』 解釈の二重基準と公民館の政治的中立性」『日本公民館学会年報』第15巻 日本公民館学会 2018
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1/26 おわりに―世界の不自由と抵抗

アライ=ヒロユキ/岡本有佳

検閲や規制など、言論表現への抑圧は日本だけでなく、世界中で見られます。一方、その抵抗運動や政治的対抗表現も、韓国を代表例に多くの国で起こっています。 日本の現状を変えるには何が必要か、模索します。
●主著:アライ=ヒロユキ『天皇アート論─その美、"天"に通ず』社会評論社 2014/安世鴻・李春熙・岡本有佳共編著『《自粛社会》をのりこえる─「慰安婦」写真展中止事件と「表現の自由」』岩波ブックレット 2017
●参考文献:岡本有佳、アライ=ヒロユキ編『あいちトリエンナーレ「展示中止」事件─表現の不自由と日本』岩波書店 2019/アライ=ヒロユキ『検閲という空気 自由を奪うNG社会』社会評論社 2018